子どもが親に噓をつく訳

大阪体操クラブ高槻体操クラブスポーツ学園 コラム

子どもが親に噓をつく理由はさまざまありますが、大きく分けると以下のような動機が考えられます。


1. 叱られたくない・怒られたくない

これは最も一般的な理由のひとつです。何か悪いことや失敗をしたときに、「正直に言うと怒られる」と思い、自己防衛のために噓をつきます。


2. 期待に応えたい

親の期待が大きいと、「がっかりさせたくない」「いい子と思われたい」と感じて、真実を隠したり、自分をよく見せるために噓をつくことがあります。


3. 自分の世界を守りたい

成長とともにプライバシーや自己主張の気持ちが芽生えてきます。その過程で「全部正直に言いたくない」「これは自分のことだから言いたくない」という心理が働き、噓やごまかしが生まれることも。


4. 想像力や空想の延長線上

小さな子どもは現実と空想の境界があいまいなことがあります。「〇〇に会った」とか「魔法が使える」といった話は、噓というより空想を語っている場合も。


5. 周囲の影響(友達・メディアなど)

友達の中での見栄や、テレビ・ゲームの影響で、子どもが「噓をつくことでうまくいく」と学習してしまう場合もあります。


6. 試し行動(反応を見たい)

親の反応を見るためにあえて噓をつくこともあります。これは「どこまで許されるか」「どこまで自分を受け入れてくれるか」を確かめたいという心理です。


もし気になる行動があれば、怒る前に「なぜそう言ったのか」「何を感じていたのか」を対話で探ってみると、子どもの本音が見えてくることもあります。

年齢ごとに、噓をつく理由や背景は少しずつ変化します。それに合わせた対策も異なるので、以下に年齢別で整理してみました。


🧸【幼児期(3〜6歳)】

■ 主な理由

  • 空想と現実の区別がまだあいまい
  • 注目されたい、褒められたい
  • 「悪いことをした」自覚がなく、正直に話す力が未発達

■ 

  • 「今日はお昼寝したよ(してない)」
  • 「おもちゃが勝手に壊れた」

■ 対策

  • 叱るよりもまず受け止める:「そう思ったんだね」「楽しいことを想像したのかな?」
  • 現実との違いを優しく伝える:「それは面白いお話だね。でも本当にあったこととは違うよね」
  • 噓を“悪いこと”と決めつけない:この年齢の“噓”は成長の一部

🎒【学童期(7〜12歳)】

■ 主な理由

  • 叱られたくない、失敗を隠したい
  • 友達関係の中で見栄を張りたい
  • 自己評価が気になり始める(親に嫌われたくないなど)

■ 

  • 「宿題やった(やってない)」
  • 「お友達にいじめられてない(本当はつらい)」

■ 対策

  • 安心できる関係を作る:「怒らないから本当のことを教えてくれると嬉しいよ」
  • 結果よりも過程を評価する:「できなかったけど、やろうとしたのはえらいね」
  • 噓をついた理由に共感する:「怒られるのが怖かったんだね。ちゃんと話してくれてありがとう」

📱【思春期(13歳〜)】

■ 主な理由

  • プライバシーを守りたい
  • 自立心・反抗心から隠しごとをする
  • 恋愛や友人関係など、親に話したくないことが増える

■ 

  • 「友達の家に行く(実は違う場所)」
  • 「スマホ見てない(見てる)」

■ 対策

  • 信頼ベースの関係づくり:干渉より「信じてるよ」と伝えることが大切
  • プライバシーを尊重する:無理に聞き出さず、「話したくなったらいつでも聞くよ」と伝える
  • 約束やルールは一緒に決める:一方的ではなく、納得感のあるルールづくりを

 

共通して大切なこと

  • 「噓をついてはいけない」だけでなく、「なぜ正直に話すことが大切なのか」を伝える
  • 子どもが安心して本音を言える雰囲気づくり(感情的に怒らない、否定しない)
  • 噓を責めるのではなく、その背景にある気持ちに寄り添うこと

 

いかがだったでしょうか。

ついつい嘘はダメだよ!なんで嘘をついたの!と怒ってしまいがちですが、そもそも人間は嘘をつく生き物です。

そして上記にあるような背景を踏まえて子どもと接することができれば、親としても楽な気持ちで対応ができると思いますので是非ご参考にしてください。

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